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小瓶様宅のお子様

菜乃葉君
アサルト君

のお二人をお借りしました。
我が家からはカーレッジが
一応
「お誕生日おめでとう小説(絡み小説?)」
ですが、
期待は全くしない方がいいですd(
そして異様に長いです。



追記からどうぞ。
なんか、色々とごめんなさい・・・orz


「お誕生日、おめでとう。アサルト君、と、菜乃葉、君」

「わざわざ有難う御座います、カーレッジさん」

途切れ途切れの祝いの言葉を口にする、
大切そうに白い箱を抱えたカーレッジを家の中に迎え入れると、
お気に入りのパジャマを着た菜乃葉が、箱の中身を透視でもしたのだろうか。
テーブルの上に、3組の皿とフォークを用意して待っていた。
兄の準備の良さに苦笑しながら、カーレッジから箱を受け取ると、
机の中心へ置き、隣に菜乃葉、机を挟んだ反対側にカーレッジが座った。
黄緑色の瞳をキラキラと輝かせ、手にはフォークを握り締め
何かを期待したような表情で箱を見つめる菜乃葉を
軽く小突きながら、箱を開けると

「・・・すごいみゅう!」

「本当だ、凄いね兄さん・・・」

中には、ラヴォクスの顔の形をしたケーキが入っていた。
淡いメロン色をしたその顔は、自分達の体の色を再現したのだろう。
瞳も同じメロン色で、優しく微笑んでいた。

「おにい、ちゃん、が、作ったの」

ケーキを見て感動する二人を見て、
このメロン色を出すのに苦労しただとか、
ラヴォクスがどんな顔をしていたか思い出せず、呆然としていただとか
ケーキを作成する過程での、苦労や工夫を
まるで自分の事のように、カーレッジは自慢していた。

自慢の種も尽きた頃、ケーキを食べる時が来た。
食べてしまうのが何と無く勿体無く感じたが、食べずに置いておく方が
勿体無いとのカーレッジの意見から、ケーキを3等分に切り分けようとした時
切り分けるのは勿体無いと菜乃葉に言われ、
3等分に切り分けず、フォークでケーキを削り食べる事になった。
よく考えれば、徐々に欠けていくラヴォクスの顔を見るなんて
残酷だと思うのだけれど、と、少し思ったアサルトだった。


みるみるうちにラヴォクスの顔が欠けていく様子は、予想していた通り残酷だった。
微笑んでいたはずのラヴォクスは、迫り来るフォークの魔の手から逃れる事も出来ず
絶望と悲しみに顔を歪めて(実際、目や鼻も突っつかれ歪んでいたが)
泣いている様にアサルトは思えてならなかった。
胸を痛めるアサルトに全く気が付かず、カーレッジと菜乃葉は
ケーキを食べ続けた。その様は獅子の様でもあり、鬼神の様でもあった。
その食べっぷりに押され、結局フォークを手に握り、何も出来ないまま
二人の小柄な体のどこに、こんなにも凄まじい食欲を秘めているのか
という謎の解明に努めていると、兄のフォークを操る手が止まった。
遠くを見ていた瞳を、兄へと向けると、
菜乃葉の視線は、カーレッジへと向けられていた。

「どうしたの、兄さん?」

「うん、あのね、アサルト、あのね・・・」

笑いを堪えきれない様子で、ぷるぷると肩を震わせる
兄をおかしく思いながら、視線をカーレッジへと滑らせると
黙々とケーキへとかぶりつくカーレッジの口元には、
メロン色のクリームがたっぷりと付いていた。

「・・・あぁ」

ヒゲか何かのように見えるクリームを付けたカーレッジの顔は
じっと見ていると、どうしようもなく笑いがこみ上げてくる。
笑いを押し殺そうと顔を俯けて、菜乃葉を横目で見ると
菜乃葉も同じように、横目でアサルトの様子を伺っていた。
目で笑いの真相を確認した事を告げると、
黄緑色の瞳を潤ませながら、ほんの少しだけ菜乃葉が頷いた。
思わず吹き出してしまうかもしれない危険を感じながらも、
勇気を出し、顔を上げ、カーレッジを見ると
さすがに異変に気が付いたらしく、俯いて震える菜乃葉を見つめていた。

「・・・兄さん!兄さんってば!ちょっと!」

激しく菜乃葉を小突くと、痛い痛いと騒ぎながらやっと顔を上げた。
顔を真っ赤にしたアサルトと菜乃葉を、怪訝そうな顔で、じっと見つめ続けるカーレッジ。
その口元には、大量のメロン色のクリーム。
その破壊力は、あまりにも大きすぎた。
先に吹き出したのは菜乃葉だった。
今まで我慢していた分、反動は大きくなるのだろう。
最初はクスクスとした笑い声は、徐々に大きくなり
とうとう、家中の窓ガラスを割りそうなほどの大きさへと、変わっていった。
菜乃葉の笑いに誘発され、とうとうアサルトも笑いが爆発した。
ボーイソプラノの笑い声の渦の中、状況が理解できず
驚いた様に、菜乃葉とアサルトの二人を交互に見ていたカーレッジも
驚きを通り越して、不安そうにキョロキョロとし始めた。
不安がらせたままではまずいと、アサルトは
笑いすぎて酸欠状態になりながらも、手で自分の口元を指して見せた。
まだ不安そうな様子のカーレッジは、包帯を巻いた手を
自らの口へ持って行き、指先に付いたクリームを見て
そこでようやく二人の笑いの意味を知った。
可哀想なカーレッジは、耳どころか首まで真っ赤にしながら、布巾を取ろうと素早く腕を伸ばした。
が、菜乃葉のほうが先に布巾を手にすると、さっと椅子から立ち上がり
カーレッジの元へと駆けて行くと、小さな赤ん坊に、母親がそうするようにして
カーレッジの口元を汚すクリームを、布巾で拭き取り始めた。

「キレイキレイするみゅう」

「離して、はなし、て、はな」

嫌がって暴れるカーレッジを無理矢理抱きすくめ、
本人は無意識なのだろうが、かなり乱暴にゴシゴシと布巾で拭き始めた。

「キレイになったみゅう」

「・・・子供、の、クセ、に、ふざける、な。
 おまえ、なんか、、地獄、に、落ちろ」

殺気の篭った瞳と、この世の全てを憎むように、喉の奥から搾り出すように
呪詛の言葉を吐き捨てたカーレッジだったが、
そんな事に気が付かない菜乃葉の反応は、ひどく間が抜けていた。

「子供じゃないもん!
 だって、もう13歳だよ!」

「・・・兄さん・・・」

あまりにも間抜けな、そして平和な兄の発言に
呆れるやらホッとするやらなアサルトは、
突っ込む気力もなく、ただ真っ白な灰にでもなりたい気分で
椅子に深々ともたれるだけだった。
カーレッジも同じことを考えているのか、ただ下を向いてグッタリとしていた。
二人の異変に気が付かず、延々と13歳の偉大さについて
演説をする菜乃葉を、可哀想な子を見る目で見ながら
菜乃葉がこうしてみゅうみゅうと騒ぎ、笑っていられる間は
また来年・再来年の誕生日も、平穏無事に過ごせるのだろう。


きっと、多分、もしかしたら。





************
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさ(以下エンドレスリピート

もう既に「誕生日おめでとう小説」でも小説でも無い物体ですが
これでも頑張りました。アタイ、頑張った!(刺

最初はレミラもいたのですが、妙な事になったので
急遽一から書き直し、そして完成したのがこれですorz
なんか・・・、書き直しても変化無しというか、寧ろ退化というか
なんと言うかごめんなs(略

一応、転勤だったり保存だったりは小瓶様のみ可ですが
小瓶様に限らず、ここまで来ちゃった方々は
見なかったことにした方が宜しいかと思われます(


何か不味い所があれば、コメントからどうぞ、小瓶様(´・ω・`)
書き直しは無理ですが、削除ならどんとこい!(刺

因みにタイトルは
「ベスト・ファーザーズ・ウェディング」から。
どうでも良いですね、ごm(略
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